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【解説】暑さを乗り越えろ!! ~バイオスティミュラント 耐暑性資材の種類・使い方~

今年の春は気温が乱高下して皆さん育苗や栽培で苦戦しているのではないでしょうか?

 

そんなときに使える資材としてバイオスティミュラントのうち植物に耐暑性(熱耐性)を付与する資材があります

耐暑性資材は、高温環境下で作物を栽培する際に、作物が熱中症のようなストレスによるダメージを受けないようにするための製品です

これらの製品は、主に植物の葉や茎に散布することで効果を発揮します

今回は高温ストレスに効果のある資材を紹介・解説していきます

 

 

 

↓バイオスティミュラント全般の解説記事はコチラ↓

ppn-lab.hatenablog.com

 

キーポン

最近は農業資材の販売店でよく目にするようになった製品のひとつです

主成分は酢酸ですが、独自処方とのことなので副成分で植物が吸収しやすくなるような成分で効果が出やすくなっているものと考えられます

↓酢酸による植物の生理活性については以下の記事にまとめています↓

ppn-lab.hatenablog.com

 

すずみどり

2-ヘキセナールという成分が高温耐性を付与するという資材です

元々は病害虫によって傷害を受けた際に植物自身が合成する物質ですが、人為的に植物へ投与することで高温に対する耐性を獲得できることが分かり、資材化されています

使い方は葉面散布ではなくハウスや露地内に吊るすだけで効果が出るということで非常にお手軽に使えますね

圃場だと密閉されていない空間なので少し多めに使う必要があるとのことです

 

エタノール

コロナ対策でお世話になったエタノールにこんな効果があるの!?と思われるかもしれませんが、理化学研究所エビデンスを出しています

www.riken.jp

エビデンスは苗の浸漬に限られていますが、0.1%のエタノール溶液に3日ほど苗をうっすら浸漬させることで高温耐性及び乾燥耐性の付与が可能とのことです

一番お金を気にせず気楽に出来る対策かも知れません

 

その他

高温耐性資材については色々な資材が各社から販売されています

今回は毛色の違う資材を3種類ほどピックアップして紹介しましたが、探すと生産している作物にピッタリの資材があるかもしれません

また面白い資材が出たり、価格比較などをするために更新しようかなと思います

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