ちょうど夏作が終わって秋冬作をどうしようかなと考える今日この頃
畑を休ませるのならば、緑肥を栽培してみるのはどうでしょうか?
今回は緑肥の効果や導入の考え方を書いていきたいと思います
線虫に対する対抗植物的な観点も交えていきます
緑肥の機能は?
緑肥は色々と便利な機能があります
・栄養豊富で物理性の良い表土を雨、風の侵食から守ってくれる
・土壌中の養分を一時的に緑肥内に蓄えておける
・普段栽培している作物と種類を変えることで連作を回避できる
・雑草対策になる
・植えるものによっては景観が良くなる
どんな緑肥があるの?
代表的な緑肥として以下のようなものがあります
クローバ類(播種時期3月~10月)
マメ科なので空気中の窒素を固定して土壌肥沃度を高めるのに良いです
草丈も低いので土にすき込む手間も少なくてハンドリングもグッド
ダイズの土壌虫害、ダイズシストセンチュウ密度減らす効果もありますが、低温期ではふ化が進まないので意外と密度が減らないので目的に合わせて使い分けが必要
お花も可愛らしいので景観を良くする効果もあります
蜂蜜でもクローバーから集めた蜜のものがあるなど、私たちの生活に入り込んでいます
四つ葉のクローバー探しなども出来るので撒いてみると面白いかなと思います
えん麦(播種時期3~11月)
寒い時期はえん麦ですね 厳しい環境でも立毛する姿は力強いです
春先までそのままで温かくなると背丈も出てくるので雑草対策になります
品種によってはネグサレセンチュウの対策になるので、とりあえず撒いておく緑肥としては使用している農家さんが多い印象
ペット(いぬ・ねこ・うさぎ)が食べたり、人が健康食品としても食べたりするので意外と身近な緑肥です
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クロタラリア(播種時期5~8月)
マメ科なのでクローバー同様に土壌肥沃度を高めます
またネコブセンチュウに対して対抗する手段としても品種開発がされています
ただし、温かい時期でないと発芽・生育が良くないので使える期間は少なめ
背丈がそこそこ出るのですき込みにちょっと手間ですが、個人的にはマメ科特有の丸みを帯びた葉っぱが好きなので景観としてなんとなく良いなと思っています
マリーゴールド(播種時期5~7月)
お花なので景観としては◎です
加えて、植物寄生性線虫全種に対して対策になります(シストセンチュウは△)
根から線虫を殺す物質を出し、根に寄生されても増殖を許さないので困っている方はおすすめ
ただし、花がつくとオオタバコガを誘引するので少し気を付ける必要があります
最近はエバーグリーンという花が付かない品種が出来たので、ガチ農業生産の方はこちらがおすすめです
お花も楽しみたい方はフレンチ種やアフリカ種などバリエーションがあるので、お好みに合わせて栽培を楽しむのもありかと思います
以上のように色々な目的や播種時期に応じて緑肥を考えると奥深いですね
個人的にはマメ科が好きでお花も見たいのでレンゲなどもおすすめです
ただ、ネグサレセンチュウとかが増えやすかったりするのでお気を付けください