次亜塩素水で水稲育苗時に発生する病気を防除出来るとするお話です
通常の次亜塩素水だと塩素濃度がすぐに低下したり、有機物に触れると有効塩素が失活したりと色々な課題があり、葉面散布のみで使用されてきました
また、高価な製造装置を購入する必要もあったため、いまいち技術が普及していない現状があるようです
そういった既存の次亜塩素水の資材とは一味違うようです
リンクのyoutube動画で詳細が見れます
はじまりは民間企業
秋田県立大学の研究ですが、Local Powerという会社の持ち込みをきっかけに実験がスタートしています
iPOSH - 次亜塩素酸(弱酸性)アイポッシュ 赤ちゃんにも安心な新世代の除菌消臭水
技術的には特許を取得しているようで次亜塩素水をあるカラムに通すことで長期間の塩素濃度維持、高塩素濃度化を実現しています
何がスゴイのか?
これまで、次亜塩素酸水は特定農薬として登録がされています
(特定農薬については↓のブログ記事で解説しています)
これまでの次亜塩素酸水は製造装置を購入して、ハウス内で自前製造しないといけませんでした なぜかというと塩素がすぐに揮発してガスになってしまうからです
今回の技術は塩素をうまいこと水に閉じ込めているので、メーカーが製造した次亜塩素酸水を購入して、農薬のように利用できる点がこれまでの技術と違うところです
効果のほどは?
youtubeで発表されているデータを見ると農薬と同等かそれ以上の効果を有しています
苗いもち病、褐条病、苗立枯細菌病では効果が高いです
ただ、ばか苗病には効果が低いのでこの部分だけ別の資材で補う必要性があります
有効成分が塩素なので、これまでに農薬への耐性菌が出ている地域での活用が期待されます
いつ販売されるの?
販売はまだ未定のようです
というのも、特定農薬は製造方法まで指定されており、今回の技術はその製造方法から外れています
そのため、現状では特定農薬として扱われず、農業で使用できるカテゴリーに入っていません
発表の最後の方でも協力者を呼びかける場面があります
先日、農業新聞でも紹介されていたので協力者が出てくるかも?
農薬のメーカーか農業資材メーカーが協力して資材化をサポートしてくれると早々に販売までこぎつけられるかも知れません
おわりに
個人的には、家庭菜園用で使用したいなぁと思いました
ただ、開発がまだ序盤のようなので葉面散布での薬害やどういった病害虫に効くのかなどはこれから整理されていくものと思われます
まだまだ、実用化には時間がかかるでしょうから気長に待ちたいと思います
[rakuten:auc-garden-bank:10001997:detail]