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【雑記】個人的に効果のあった殺線虫剤(粒剤)ランキング

個人的に効果の高い殺線虫剤をランキングしてみました

※あくまで個人的な感想ですが過去の研究結果や自主的な試験に基づく感想です

 

くん蒸剤(クロルピクリンやD-D剤)は非常に効果が高く、皆さんご存知だと思うので、今回はランキングから外して、使用しやすい粒剤について記載してます

 

 

1. ビーラム粒剤

殺線虫剤としては最近販売された農薬です

有効成分はフルオピラムというもので、うどんこ病で使用されるオルフィンフロアブルなどと同一成分の農薬

 

同様にネマクリーンという農薬もありますが、有効成分はビーラムと同じです

こちらはあまり使ったことがないので、助剤の作りがビーラムとどの程度同じか分からないです...

 

 

使用感・線虫被害軽減効果としては感動的でした

効果の持続期間が長いので、栽培期間が長い作物に向くと考えています

しかし、殺菌剤としてオルフィンも併用していると総使用回数の部分でオーバーする可能性があるので注意が必要です

 

2. ラグビー粒剤、バスアミド微粒剤

ラグビーとバスアミドは有効成分は異なりますが、殺線虫効果に優れた剤として有名です 一長一短あるので同2位としました

 

ラグビーは普通物で取り扱いが少し気楽ですが、効果のスペクトルが線虫+α程度、適用範囲もそこまで広くない状況です

また、数年前までは工場の爆発事故で製造が中止されてましたが復活しました

 

バスアミドは劇物扱いですが、効果のスペクトルが雑草+土壌病害+線虫とスペクトルが非常に広いので生育不良の原因がいまいち分からないときはこちらで叩くのが良いかなと思います

 

3. ネマトリンエース粒剤、ネマキック粒剤

日本メーカーが開発した由緒正しき殺線虫剤です

色々な論文でもポジティブコントロール(線虫を殺す農薬)として有効成分や農薬名を目にする剤です

1位と比べると効果の持続時間が短い印象ですが、激発圃場でなければこちらでも十分抑えられるような感想を持っています

ビーラムの有効成分フルオピラムで総使用回数がオーバーしそうなときは頼れるパートナーです

 

 

 

個人的な所感

ランキングを見返して思いましたが、販売された時期が最近のものほど上位になってますね もしかしたら使われすぎて土壌中に成分の分解菌が集積したり、線虫に耐性がついてしまったのかもしれません

そうなると常に新しい剤を創り続けなくてはいけないので、抜本的な防除法が必要な気もします